ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

ウイルス検査の時期

ウイルス検査は、時期によって、陰性になったり、偽陽性反応がでたりと、一回の検査だけでは100%正しいというわけではないことがあります。

1)猫エイズの検査
 4か月齢までの子猫は、母猫から移行抗体をもらっていて、偽陽性の結果がでることがあります。子猫でエイズが陽性になっても、悲観しないで、6か月以降に再度、検査することをおすすめします。

そして、外におでかけして、ケンカして帰ってきたので、
エイズ検査をする時期ですが、
抗体ができるまでには、感染から1-2か月たってからでないと判定できません。

エイズ末期のときになると、明らかにエイズの症状なのですが、免疫がとことん下がってしまって抗体すらもつくれなくなるので、エイズ検査が陰性になってしまいます。

2)猫白血病の検査
感染初期には陰性になってしまいます。感染してから1か月たたないと、陽性反応がでません

潜伏感染します
細胞の中にウイルスがはいこんでしまって、リンパ腫になっているのに、ウイルス検査が陰性になってしまうことがあります。
院内の簡易検査キットで陰性になっていても、PCR遺伝子検査で陽性になることがあります

3)猫コロナウイルス
 純血種の子猫の80%陽性の結果がでます。移行抗体が残っているので、生後2か月齢の子猫では偽陽性になることがあります。
このウイルスは、唾液や鼻汁、糞などに排泄されるので、食器やトイレの共有で水平感染します。(コロナウイルスは弱い病原性のウイルスです。猫伝染性腹膜炎は、猫から猫にはうつりません)

また、感染直後の2-3週間は陰性にでます。
猫伝染性腹膜炎が発症すると、コロナウイルス抗体が免疫抑制で陰性にでてしまうこともあります。


ということで、ウイルスに感染していても、時期によっては陰性になってしまう、検査方法によっては陰性になってしまうということです。
確定診断は、臨床症状などをみないといけませんね。
なかなか、ややこしい、、

犬のフイラリア抗原検査も簡易検査キットによっては、本当は陽性なのに、陰性の結果がでることもあります。
逆のこともありますが、、、まれですが、、、



日の出です、、
あけない夜はないっですから、たとえ検査結果が陽性になっても、希望を捨てずに、
がんばりましょう、、