ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

CRPとSAAとは

血液検査で、いろいろなことがわかりますが、、

そのなかで炎症マーカーというものがありまして、犬はCRP、猫はSAAです。

人間にもCRPがあって、風邪ひいてもあがるそうです。わたしは、なぜか、CRPが8月の手術後もまだ、若干高いので、先生から風邪でもひいているのか?大丈夫か?って聞かれますが、まあ、大丈夫で生きています。ということで、

炎症マーカーCRPやSAAが高いといわれたら、、、

 

原因は

感染や組織障害、免疫異常、腫瘍などの刺激によって産生量が変動するタンパクを急性相タンパクとよんでいて、これが、CRPやSAAなのです。

 

CRPやSAAがすごっく高くなると、

なにか体に強い炎症がおきていたり、腫瘍があったり、免疫異常が疑われるのです。

たとえば、健康な犬に避妊手術をすると、術後6-12時間後にCRPが上昇しはじめ、24-48時間でピークに達し、4日後には正常になるそうです。子宮蓄膿症みたいな、強い炎症ですと、CRPはかなり高くなり、手術で摘出すると、5日くらいには低下します。低下しなければ、まだ、炎症が残っているという合併症などが疑われます。

特発性多発性関節炎(リウマチみたいなもの)無菌性結節性脂肪織炎などの免疫介在性炎症の病気でもCRPは高くなります。

ですので、CRPは、病気の発見と、以後のモニタリングで病気の推移をみるために大事な炎症マーカーなのです。

膵炎でもCRPが高くなります。そこで特異的リパーゼもみつつ、病気の治療をみていきますが、膵炎で入院治療して3日目のCRPが下がると予後がよく、いつまでも下がらないと、予後がよくないといわれています。

でも、CRPが正常値だから、炎症がないということではないのです。

たとえば、中枢神経系の炎症、脳炎、椎間板ヘルニアではCRPは上がらないといわれています。

膀胱炎でもあがりません。

腎盂腎炎にまで悪化すると、あがりますが、、、

 

まとめますと、

CRPが上昇する原因

・体に強い炎症(脳炎や膀胱炎では上昇しない)

・子宮蓄膿

腎盂腎炎

・免疫の病気

・膵炎

・腫瘍

CRPだけ高くて元気がなくて貧血

となると、免疫介在性溶血性貧血(IMHA)

・副腎皮質機能低下症(アジソン)

 

猫のSAAが高い

・糖尿病

・慢性腎臓病

甲状腺機能亢進症

・膵炎

など

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