ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

敗血症の症状

本来、無菌の血液が、細菌でいっぱいになって(菌血症)それが、全身性炎症反応(SIRS)になってしまった、
かなり、ヤバヤバな状態を敗血症といいます。

1)症状は
・発熱あるいは、低体温(36度以下)
・心拍数が1分間で90以上
・呼吸が早い頻呼吸
・精神状態の変化
・むくんでいる(浮腫)、腹水
高血糖

2)血液検査をすると
 白血球が12000以上に増えているか、
4000以下の減少

 CRPの上昇
 BUNとCREの上昇 
 血小板の減少
 
・低血圧
 (起てない、ぐったりしています)

・低酸素血症
・急激な尿量の減少
・黄疸(ビリルビンが4以上)
・出血がとまらない(凝固異常)
・腸の動きが悪くなる(腸蠕動運動が消えて、腸閉塞など、)


こんな、棺桶に一歩片足をつっこんだような、
かなりなエマージェンシーな状態になります。
残念ながら、ここまで体が弱っていると、救命率は低いです、、、血液培養検査をして、感染菌をつきとめるとしても、培養に時間がかかって、間に合わない可能性もあります。


原因は、局所感染症が悪化したことによる、二次的な続発性敗血症が多いです。
つまり、

 ・尿路感染症
 ・発熱性膀胱炎や腎盂腎炎
 ・肺炎
 ・感染性心内膜炎
   (歯石、歯槽膿漏など、口の中のバイキンが心臓に     いってしまう)
 ・中枢神経系感染症
 ・膿瘍(子宮蓄膿症、胆嚢炎、肝膿瘍、)
 ・腹膜炎
 ・化膿性関節炎
 ・猫の咬傷(膿胸の原因になります)

体にバイキンがはいった病気が悪化して、それが全身に広がって、敗血症になることが多いです。一番多いのは、子宮蓄膿症です

原発性敗血症とは
 急劇に体がばい菌に負けてしまう原因は
 なんといっても、免疫系が弱ってしまうことです。

 免疫介在性の病気
 ネコエイズ
 猫の白血病
 抗がん剤
 糖尿病
 

こわいですね、、
予防は
 デンタルケア
 ストレスを減らす
 女の子なら、避妊手術
 免疫アップ対策
 適切な食事


長生きするには、10、12、15歳の壁があるような気がします