ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

猫のパルボウイルス感染症

犬のパルボウイルスは、猫にも感染します

そして

猫には猫のパルボウイルスがあります。

1)症状
子猫の場合症状は重篤で突然死の原因になります

初期は、元気食欲がなくなり、発熱
 口が渇くけれど、水が飲めない、
 黄色い消化液の嘔吐

二次的に細菌感染、脱水のため、発症後3-5日で死亡率が高くなります
小脳形成不全の子猫は、おかしな動きをしたり、ふるえたり、起てないなどの運動失調があります。


2)感染力が非常に強いので、隔離しないといけません

3)感染後、発症までの潜伏期間は7日

4)検査は
 パルボウイルスの抗原や抗体検査と症状
 感染後、糞便中にウイルス排泄は短期間であるので、
陰性になることもあります。
犬用のパルボウイルス検査キットで、健常猫でも陽性になることがあるので、注意が必要です。
一番、いいのは、PCRでのウイルスDNA検査です(時間がかかりますが)

症状と、白血球が著減(好中球が0に近く、リンパ球が100−200くらい)の組み合わせで診断します。

5)治療
 隔離して入院静脈点滴
 抗菌薬の投与
 制吐剤の投与
 ウイルス特効薬はありません。


オリンピックのエンブレム、渦中の佐野氏が、ネットの写真を無断拝借して加工したのが、致命傷になったようですね。わたしも勝手にネットから写真拝借しています、すみません