短頭種の麻酔リスクが高い理由
フレンチブルドックなどに代表される、短頭種は、一般的に麻酔のリスクが高いといわれています。
短頭種とは、
フレンチブル、ブルドック、チワワ、パグ、ポメラニアン、キャバリア、ヨーキー、シーズー
それは、なぜか、
① 除脈になりやすい(心拍数がすごく下がる)
高い迷走神経トーンがあるため、それが原因で、麻酔をすると、みんなそうですが、心拍数が減るのですが、
それが、フレンチなどですと、とくに除脈といって、ほかの犬種よりも心拍数が著しく下がってしまいやすい。
② 他の犬種よりもたくさん、よだれがでるので、気道閉塞になる場合がある。
涎がでるのが、なんで、麻酔によくないかといいますと、
涎が、たくさん、気管のほうにおちてしまって、
気道を狭くしてしまう、気道閉塞の原因になる場合がある
③ 舌が大きく、軟口蓋が長いため(つまり、口の中の気管の入口がみえにくい)、気管チューブがいれにくい
④ 麻酔導入時に迅速に意識が消えにくいので、おまけに、気管チューブをいれにくい口の構造をしているので、
気管への挿管に手間取りやすい、
すると、
低酸素症になりやすい、
そして、嘔吐の危険を招くこともある
嘔吐すると、これが気道をふさいだり、
誤嚥性肺炎の原因になりやすい
ということで、
他の犬種よりも麻酔リスクが高いのです。
避妊手術を希望される場合は、
あんまり、太って気道が狭くなったオトナになってよりも、
子犬のときに実施したほうが、
麻酔リスクが軽減されると思われます。
フレンチや、チワワなどは、お産は帝王切開になってしまいます。
個人が、うちの子の子孫がほしいと願って、交配させた場合、麻酔による手術になってしまい、母体の生命の危険をまねく可能性もあることをご承知おきください。あと、帝王切開だと、お産の感覚が減ってしまい、手術の疲れもあり、母犬さんが、産みっぱなし母さんになってしまうこともあります。すると、生まれた仔犬のお世話を飼い主さんが、不眠不休で世話しないといけなくなる可能性も高いのです。