ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

ドックフードをたべない時には、、臭覚

昨日の読売新聞で、スッポンのほうが、犬より嗅覚がすぐれているという研究発表がありましたね、(この発見が、どういう風に社会に貢献する研究なのか、、スッポンを麻薬探知にでも使うのでしょうかね、、、)

http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20130430-OYO1T00531.htm?from=localtop


ペットフードの[嗜好性」のカギは、
ずばり、
味よりも、まず、「臭い」ですね。

犬猫さんは、まず、「臭い」でたべる
フードを選び、
口に入れ、
そのあとフードを噛んで
味を確認します。

自分からフードを口に入れてから、マズいってペっと口から吐き出す犬猫さんってあまりみないですよね、
まずは、臭いをかいで、よさそうなら、
口にいれる。
ということで、
味よりも臭いのほうが先にありきというところがありますよね。

食べない時は、
①においがでやすいように、電子レンジでチンして、あたためてあげる。
 フードを温めることによって臭いの元となる成分がよりでやすくなります。お湯をかけてあたためたり、電子レンジで温める方法があります。37-38度くらいに加温してみてください。

②保存方法を改善しましょう
ペットフードに含まれれる脂肪が酸化すると、酸化臭が発生し、嗜好性の低下をまねきます。フードは湿気のすくない冷暗所で保存しましょう。

③食感をかえてみましょう
お湯でドライフードにふやかすと食べる子もいます
水分量が多くなることもフードの嗜好性を高める可能性があります。お湯でふやかした場合、長時間放置すると、変敗していたみますので、ご注意ください。

④環境をかえてみましょう
落ち着いて食べることができる環境に食器をおいてあげましょう。猫さんが食事、排せつ、休憩をストレスなく行うには、それぞれの領域の間に最低50センチの距離が必要といわれています。

⑤食器の形や素材、置く位置を見なしましょう
食器の素材として最もおすすめするのは、陶器です。
フード用のボウルと水のボウルが一体となっている食器は、飲み水でドライフードが湿り、その結果フードの嗜好性が低下する可能性もあります。
高さも大事で、床に置くよりも食べやすい高さにおいてあげるほうが、(特に大型犬!)食事中の快適さを向上させます。

⑥フードをガバッっていれないで、少量だけいれる。
食器にてんこ盛り、どんぶり飯よりも、きれいな器に、小さな山の三角形にもったほうがおいしそうにみえますよね。
犬猫さんにフードの見た目は関係ないかもしれませんが、
バーってたくさんいれるよりも、少量よそいだほうが、おいしそうにみえるようです、、(わたしの長年に経験では)

犬猫さんが、最後にお皿をペロペロなめて、もっと欲しいというような余韻を残す演出も大事です。


では、フードの決め手になるのが「におい」というところで、臭覚について、簡単にご説明します。

1)臭覚

人間も犬も猫も空気中の成分が鼻粘膜に存在する臭覚受容体を刺激することで、においを感じます。臭覚は、この臭覚受-容体の数や鼻粘膜の表面積などに左右されます。

ジャーマンシェパードの2億個
コッカスパニエル6700万個
猫が6500万個
と品種によりさまざまです

人間は1000万個

臭覚は
 大型犬>小型犬
 雌>雄
 老化とともに衰える
 風が強い日、日が強いときは、鼻の粘膜が乾燥して、臭覚は低下
 雨や嵐も、鼻の粘膜に水の層ができて、臭覚は低下
 薬剤の影響をうける

2)触覚(食感)
 口にくわえたときに、食べにくい形状や、口の大きさに比べて大きすぎるサイズの粒では、うまく食べることができない場合があります。
子犬子猫やシニアの弱った歯には固すぎない粒というのも、食感をよくします。

3)味覚
味は舌の表面に存在する未蕾という器官で感じています。
犬は1700個
猫500個
人は6000個

犬猫さんは、旨味、苦味、甘味、塩味、酸味の5つの味覚しかありません。

・旨味
 うまみの素というと、味の素のグルタミンですかね。
 他の味を増幅させ、食後のあと味になります。犬猫さんも、「うまみ」を感じるといわれています。



・苦味
  猫は苦味を敏感に感じます。毒物には強い苦みがあるので、それを避ける力があるというわけです。


・酸味
  猫は強い酸味を嫌います
 
・甘味
  猫は甘味を感じることができません。
犬は甘いものが好きですよね。ですが、犬の甘味対する好みは生まれながらのものではなく、人間が甘いのをあげるので、甘味を知ってしまうのです。

・塩味
  完全肉食動物である猫さんは、食物中に塩分を求める必要性が低く、塩味を感じる能力は低いといわれています。


猫ちゃんは、臭覚や触覚、味覚に加えて、肉食動物としての特性や品種などの先天的な要因や、授乳期・離乳期の母猫や離乳後のフードの影響、生理的な状態、生活環境の影響といった後天的な要因など、さまざまな要因が、食べ物の好みに影響をあたえます。
その影響の大きさは一定ではなく、時々に変化していきます。
ということで、一つのフードですべての猫を満足するのは難しく、同じフードを食べていても、日々そのフードの感じかたがかわります。

だから、猫は、同じフードを犬みたいに毎日飽きもせず、いつも喜んで、ガツガツって食べるわけではないというのが、猫ちゃんの難しいところです。

猫は飽きっぽいっていいますが、
同じ缶詰だけでは、食べなくなるので、日替わりでチェンジしたほうがいいですよね、、
とと太はW/Dとt/dのドライ、セレクトプロテインドライを組み合わせて、毎日飽きずに食べています、、
大袋だと食べなくなるので、500gで購入しています。
開封すると、日にちがたつにつれ、鼻をくすぐる旨そうなフレーバースプレーの臭いが減るからだと思います。

このデブ猫には、食べさせる工夫は必要ないっというお声も聞こえそうですが、
デブが急に食べなくなると、それも病気の原因(肝臓)になるのです。。