ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

ボーダーコリーの遺伝病

ボーダーコリーの遺伝性疾患に、セロイドリポフスチン症という病気があります
ただ、それほど多くないそうです。

致死性の遺伝性疾患で、全頭が3歳までに死亡するそうです。

2006年に6頭の死亡が確認されています。
遺伝子検査でキャリアと診断された犬が8%いたそうです

どういう病気かといいますと、
 ライソゾーム病

ライソゾームは、細胞の中に取り込まれてきた高分子(糖質や糖脂質)を加水分解する役目があります。分解したものは、細胞内に吸収され、不要なものは、細胞の外に排出されます。
で、ライソゾーム病というのは、この酵素の欠損や異常によって、分解機能がなくなってしまう病気です。

こうなると、
うまく分解や排泄ができなくなって、細胞内に蓄積されていきます。


1)症状は
 1歳前後で、行動異常、運動障害、けいれん

 ・何かにおびえている
 ・空中の何かを追いかけている
 ・突然暴走する
 ・攻撃的かもしれない
 ・ぼけたような行動
 ・ボーッとしていることが増えた

 頭が振戦したり、歩様異常、転倒する、、

2)診断検査
  遺伝子検査
  (口の中の粘膜をこすって採取したり、血液検査)

3)治療法
 遺伝子治療
  脳や神経の異常からくる症状がある場合は、酵素補充療法、臓器移植、骨髄移植をおこなっても、効果がないそうです。
 つまり、有効な治療法はないようです。


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