甲状腺の薬の副作用
シニア猫ちゃんに多いのが甲状腺機能亢進症です。
1)症状は
・食べているのにやせてくる
・よく吐く
・便がゆるかったり、下痢する
・よく水を飲む
・ハアハアしている、頻脈、怒りっぽい
・高血圧
・毛づやが悪くて脱毛
2)血液検査
血液検査で甲状腺ホルモンの値を調べて
T4が高かったら、
T4が高く、Ft4も高い 甲状腺機能亢進症
T4が低くて、Ft4が高い 甲状腺以外の病気
T4が基準値上限 Ft4が高い 甲状腺機能亢進症
3)治療
猫ちゃんの甲状腺機能亢進症は、ほぼ原発性で、甲状腺濾過細胞の増殖によって甲状腺ホルモンの過剰分泌がおこるといわれています。
ということで、
治療は
甲状腺ペルオキシダーゼの基質となってチロシンヨウ素化を阻害し、甲状腺ホルモンの合成を抑制することで血液中の甲状腺ホルモンの濃度をへらす薬の投与
(1.25㎎-2.5㎎/頭、1日2回)
チマゾールという薬を1日2回飲んでもらいます。
この薬は、すでに甲状腺でつくられてしまったホルモンにはきかないので、血液中のホルモンが減ってくるのは、1-2週間かかります。
まずは低用量の薬を飲んでもらって、そして、2週間後にもう一回血液検査をして、投与量を決めます
4)チマゾールの副作用
甲状腺摘出手術をすると、
もちろん、逆に甲状腺機能低下症になってしまうこと、
そして、シニア猫ちゃんに手術をするリスクを考えると、
一般的にはお薬の投与となりますね、
薬の投与をやめれば、薬で甲状腺がこわれるわけではないので、甲状腺摘出手術よりはリスクが低いのは明らかなのですが、
薬には、副作用があります。
・体をかゆがる
・脱毛、皮膚炎
といった、アレルギー反応がでることがあります。