ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

マムシに咬まれたら、、

夏になると、公園にでているのが、マムシですね、、

日本にはウミヘビ類を含めて50種近いヘビが生息し、そのうち毒蛇は20種
そして、九州よりも北では、(つまり、関東にも)
11種類のヘビがいて、ニホンマムシとヤマカガシがヒトやどうぶつに危害を及ぼす毒蛇なのです。

ヒトでマムシの咬傷は、2007-2008年で1610件だそうです。
鳥取県動物臨床医学研究所の報告によると、
1997-2006年の10年間に、犬は48例、猫は4例の咬傷事故を診察したそうです。

1)犬よりも猫ちゃんが少ない理由は、

まずは、室内で飼っている猫ちゃんがマムシに噛まれるということはないですが、、
また、猫のほうが犬よりも慎重に外を歩くといわれている
そして、マムシに噛まれたことを猫ちゃんが言ってくれないので、わかりにくい、、という背景だということです。




2)マムシに噛まれると、、顔がすごーっく腫れます。
元気と食欲がなくなります、
咬まれると、非常に痛いので、
猫ちゃんの様子がおかしくなります。

外にでて、猫ちゃん同士の咬傷事故ですと、
傷口が腫れるのに時間がかかりますが、マムシに噛まれると、急速に広範囲に腫れます。

3)治療
 安静
 抗生剤(ニューキノロン系)
 ステロイドの投与(2㎎/㎏)
 抗ヒスタミンの投与
 止血剤やビタミン剤の投与


受傷後4時間以内であれば、抗毒素血清の投与が有効で8時間異常では、有効性が下がり、12時間以上では、無効でだそうです。といっても、
猫ちゃんが咬まれて4時間にないに治療できるのか、
なによりも、抗毒素血清は入手困難なので、
人間のような抗毒素血清の治療は、現実には難しいです。