子犬の栄養part2(大型犬の場合)
チワワとセントバーナードでは、当然、成長速度が違います
大型犬は小型犬よりも成長期が長い
大型犬(成犬時25キロ以上)の場合、
1歳になるまで、生まれたときの体重の70倍以上になりますが、
5-6か月に、成犬の体重の半分に達し、成長期間は1年半から2年にわたります。
1日の体重増加が最大になるのは、3-4か月齢前後です。
超大型犬は8か月齢まで1日増体重量は大きい状態が続きます。
(アンデイくんを思い出すと、子犬のころは、毎朝みると、なにやらひとまわり、でかくなっていて、驚きの連続でした、、)
大型犬は子犬のころに過剰にフードをあたえないほうがよい
成長の早い時期の2-8か月齢では、
1日の体重の増加量は100グラム(超大型犬200g)を超えないようにすることが推奨されています。
大型犬、超大型犬は、成長と関連して骨格の異常がでやすいです(股関節形成不全、橈骨湾曲、発育不全、肥大性骨異栄養症、離断性骨軟骨症など)。
栄養過多(エネルギーとカルシウム)、過剰な体重増加が骨格障害をおこしやすいので、気を付けましょう。
たくさんフードをあげれば、大きくて背の高いワンコに育つと思って、過剰に与えるのはよくないのです。体の大きさは、その個体の遺伝子によって決まるもので、子犬に過剰に食べさせれば成長が速まり、体は早く成犬の大きさに達しますが、そのぶん成長に伴う病気のリスクを増加させるといわれています。
(人間でも、子供のころ大きくなりたいから、たくさん食べると、身長は遺伝子できまっているから、ただのチビデブになってしまうってことですかねえーー。身につまされます)
食事の回数は
12-16週齢(つまり、生後4か月まで)の子犬は、1日3-4回
8-10か月までに1日2回に減らしていく。
大型犬の子犬にカルシウムを過剰にあげてはいけない
成長期にカルシウムを過剰に食べると、骨と関節の形成を阻害するといわれています。
若齢の子犬はフードの中のカルシウムをオトナよりも、たくさん吸収してしまいます。(45-50%)
カルシウムがたくさん血液中にありますと、カルシトニンというカルシウムを調整するホルモンがでてきて、逆に血液中のカルシウムの量を減らしてしまいます。つまり、血液中のカルシウムを減らすために、どうなるかといいますと、余分なカルシウムを骨にくっつけます。骨はつねに、作り変えらえているので、このリモデリングがうまくいかなくなり、骨格形成に悪い影響を与えるというわけです。
大型犬の子犬のほうがおなかが弱い
超大型犬の胃腸管は、個体犬と比較して相対的に小さい。
小型犬だと体重の7%、超大型犬は体重の2.8%といわれています。
大型犬は、電解質の吸収が遅く、発酵活性が高い(結腸の通過時間が長いため)ので、軟便になりやすいといわれています。