ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

目に白いものが浮かんでいる

目の中に白い点々がみえたら、


原因は
1)角膜ジストロフィー

原因は原発性、遺伝性です
 右と左の両方の眼におきます
 角膜炎や全身性疾患とは関係がありません
 
角膜に白い結晶の混濁がみえます。
治療法はありません。
慢性化すると、炎症と角膜新生血管がおきて、角膜変性症になっていくことがあります。



なりやすい犬種は
 ビーグル、ハスキー、キャバリア、シェルテイー、

2)角膜脂質症、、
中性脂肪や、コレスレロールが高いと、
脂質角膜症になることがあります

角膜の沈着物は、中性脂肪、コレステロール、リン脂質で構成されます。
高脂血症甲状腺機能低下症、糖尿病、膵炎などの病気があると、脂質が角膜に沈着することがあります。
慢性化しますと血管新生がおきて、角膜変性症になっていくことがあります。

治療は原因の病気の治療と低脂肪食です。
抗炎症点眼は悪化させる可能性がありますので、推奨されていません。

なりやすい犬種は
 Mシュナウザー

3)角膜変性症
角膜に結晶が沈着して角膜が混濁してしまうことです。

治療は、外科手術になってしまいます。(角膜をダイヤモンドバーを用いて表層研磨術、眼科専門病院で行います)
カルシウム変性の場合は、キレート点眼薬(1%EDTA点眼)
コレステロール沈着には、コレステロール制限食や高脂血症改善薬の投与
角膜潰瘍になっていたら、ヒラルロン酸や人工涙液眼軟膏の頻回投与(1日4−8回)などの角膜保護治療や抗生剤点眼(1日2-4回)自己血清点眼や、バンデージコンタクトレズの使用などです。

なりやすい犬種は
 アフガンハウンド、シェパード、ゴールデン、ラブラドール、Aコッカ、など

点眼を嫌がるワンコさんだと、
なかなか、治療が難しいですよね、、
高齢のワンコで乾燥しやすい目のワンコに多いです