ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

高コレステロール と医療の不確実性

コレステロールが高い、、

こんな検査結果がでると、

人間も、動物も??がっかりしますよね。


そこで、コレスレロールを下げる薬を飲むか

ということも考えられますが、

どうでしょうか、、

コレステロールを下げる薬は

副作用が多いといわれています。

人間では
横紋筋融解、
などなど

最近、はやりの「医者に殺されない47の心得」の本を読むと、コレステロールの薬は弊害が多いとのご指摘、

犬は、心筋梗塞がないといわれているので、


じゃあ、飲まなくてもいいかー

っていう考えもありますよね。

これは、難しいところです。

動物の場合、コレステロールを測っていても、
人間のように、善玉、悪玉までは測っていません。

人間は更年期になると、ホルモンの関係でコレステロールが高くなるといわれています。

動物も避妊去勢しているワンコさんたちは、
一般にコレステロールがシニアになると、高くなっているような傾向があります。

コレステロールが高くなる原因は

食べ過ぎ
脂肪の多すぎる食事
ホルモンバランス
甲状腺機能低下症
シュナさんや、シェルテイーさんのように、好発犬種
慢性膵炎


逆に、コレステロールが低いのも問題です。
先天性門脈シャントという肝臓が小さい病気
肝不全(予後が悪いです)
蛋白喪失性腸症(リンパ管拡張症を伴う)

木を見て森を見ず、といいますが、

病気の治療でも、
一つの数値だけでなく、総合的にみて、
病気を探って、治療を考えないといけませんね。

モノは分解掃除して治せますが、
生き物はそうはいきません。
外から、探って原因を考え、治療を考える
だから、医療の不確実性という問題があります、

検査すれば100%、原因がわかる
治療すれば100%治る

というわけではないところが、
医療の難しいのは、医療レベルは格段に違いますが、人間も動物も同じではないでしょうか。