ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

ワクチンの接種の必要性

「集団動物の75%以上が予防をするとその病気が流行らない」(シャルルニコルの法則)というのが、あります。 日本には、この75%のワクチン接種地域はありません。ですから、安全を考えると毎年、ワクチン接種をしたほうがよいでしょう。 また、毎年接種していても、ウイルスの野外株に耐えうるだけの抗体価が十分あがらないワンコもいます。
 

最近、となりのワンコがうっていないから、うちもうたなくていいのかしらって思われる方が増えています。集団免疫が確立していない日本だからこそ、隣のワンコがうっていないなら、おうちのワンコはワクチンを接種して予防してあげないといけないのです。

パルボが日本に上陸したのは1970年代末です。
そのころ、小学生だった私は、外で犬を飼っていました。ペルちゃんといいます。当時の飼い方は、最悪で、動物病院にいったことは一度もなく、ドックフードも与えず、残飯とみそ汁と魚の骨を与え、フィラリア予防薬も与えず、避妊手術もしていませんでした。犬を放し飼いにする家も多かったです。で、ある日突然、ペルちゃんが子犬を産み落としました。(飼い主失格です。小学生だったので、、、)授乳が終わってから、ペルちゃんを動物病院に連れて行って、避妊手術をしてもらいました。小学生のわたしだけでペルちゃんを動物病院につれていき、預け(獣医さんも、困惑したと思います)、引き取りに行きました。で、預けるときに、獣医さんから、「ワクチンは?」って聞かれたので、小学生のわたしは「親に聞いておきます」(33年前の当時で7000円です!)って答えました。案の定、親はワクチンはいらないという回答でした、、、
そして、1カ月後、うちのまわりの犬がバタバタ死んでいきました。なにか、悪い病気がはやっているという噂がたちました。ペルちゃんが接触した、友人の犬が死にました。ペルちゃんは、食欲が落ち、散歩もいきたがらなくなっていきました。隣の空き地で放してフンをさせていたので、糞を確認していませんでした(最悪です。。。反省しきり)
で、ある日突然、真夜中にペルちゃんが異様な鳴き声をあげました。あわてて、みにいくと、ペルちゃんがのたうちまわって、けいれんをおこし、血を吐いていました、そして、犬小屋にはいろうと、あがいていて、途中で目をあけたたまま、動かなくなりました。
あの、光景は、今でも目に焼き付いています、
本当にむごい死にざまでした、、、まだ、1歳半でした。
パルボ上陸の年だったから、パルボウイルスだったのだと今にして思います(当時はわかりませんでした。はやり病だと思っていました)。あのとき、ワクチンをうってあげたら、ペルちゃんは寿命まっとうできたのかも?って今でも思います、、、