ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

ジアルジア感染増えています

ジアルジアという腸管寄生原虫類というのが、あります。水にジアルジアのシストが混入して、水で感染するので、人間で集団感染がおこります。世界で感染者は推定2億人、日本では、毎年100名前後で推移しているそうです(ジアルジアは、届け出感染症です)東京都ですと、2004−2010年の発生数は13-28件(平均18.5件)だそうです。
都内の猫カフェ16店舗で19.1%(115頭中11頭)、ペットショップ31店舗で1.2%(85頭中1頭)、動物愛護センター2.5%(121頭中3頭)で、ジアルジア感染があったとのことです。
全国のブリーダーから回収した糞便検査で、すべてのブリーダーで6.7-59.3%の割合でジアルジア陽性犬がみつかり、陽性率は1−9カ月齢で54.5%、成犬で30.9%だそうです。
東北・関東の4ペットショップで、3か月未満の子猫のジアルジア陽性率は、3.4-12.8%の範囲で分布しており、186頭中18頭の9.7%に感染が疑われたそうです。

子猫子犬を買ってきて、下痢がとまらないという場合は、早めに検便をしたほうがよいでしょう。
ジアルジアは、消毒が難しく駆除しにくい寄生虫ですので、集団感染をおこすと、完全駆除が難しいといわれています。シストの消毒は第四級アンモニウム塩(逆性石鹸)が有効といわれています。