ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

薬剤耐性

ずーと、だらだらと抗生剤を飲んでいると、その抗生剤がきかなくなることがあります。
その抗生剤に負けない強い細菌ができてしまうからです。

薬剤耐性ができてしまうのは

1)低濃度で薬を飲み続ける
 薬剤の濃度が低いと、細菌が完全に死滅せず、その結果、菌が薬剤に徐々に馴化し、耐性を獲得しやすいから

2)飲んだり飲まなかったりと、薬剤投与の中断
 感染症などの治療で薬剤を飲んでいても、完治前に投与を中止すると、耐性菌だけが生き残って感染症がぶりかえし、さらに悪化する

3)同じ薬剤の長期投与
  同じ薬を長期間投与するほど細菌が薬剤に馴化し、耐性菌の発生確率が高まる


対策は
  ・感染部位の薬剤感受性試験をする(培養検査)
  ・低用量を長期間投与しないで、高用量で短期間の使用にする(でも、下痢したり嘔吐したりと、消化管障害がでる可能性があるので、、、、)
  ・単剤を長期間使用せず、薬剤感受性試験の結果で、  多剤併用にする(たくさん、薬飲むのはたいへんですよねえ、、、)
  ・治療途中での抗菌剤の中断をしない
  ・同じ抗菌薬を長期投与しない