ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

腎臓の感染症

腎臓にばい菌がはいってしまう感染症

代表的なものは

1)レプトスピラ症です

  7種以上の混合ワクチンで予防できます。
   人も犬もかかる病気です
   原因は偏性好気性のスピロヘータという細菌
   どこから感染するかといいますと、
ばい菌がいる環境(畑や野山)か、ばい菌をもっている犬のとの交尾、咬まれる、胎盤(母から子へと)などです。
近代的なところでない、発展途上国で生肉を食べてたり、
よどんだ温水の水を飲んだり、保菌ネズミの尿で汚染された水をのんだり、触れたり、ということで感染します

 
2)腎盂腎炎

 糖尿や副腎皮質機能亢進症などで免疫力が低下していると、細菌性膀胱炎をおこしていて、そのバイキンが、尿管をとおって、その上の腎臓にのぼってしまって腎臓が細菌感染をおこす

3)慢性腎不全が急激に悪くなる

4)おしっこがたまりすぎて、膀胱内圧が高まって、尿管内圧をこえてしまうと、膀胱のおしっこが尿管に逆流して、腎臓に細菌感染をおこします。
とくに、人間が無理無理、膀胱をギュっとおして、おしっこをださせる、膀胱の圧迫排尿は尿を腎臓に逆流させるので、危険だといわれています。


5)全身性の細菌感染

 子宮蓄膿症、敗血症
 子宮蓄膿症は、循環血液中に免疫複合体を形成し、尿細管を直接的にダメージを与え、腎機能障害をおこすといわれています。

6)真菌感染
 犬はまれ
 糖尿病の猫ちゃん注意(フルコナゾールの投与)


治療は
レプトスピラの場合は、ペニシリン(アンピシリン)やドキシサイクリンの抗生剤の投与

腎盂腎炎の場合は、腎不全と同様の輸液、抗菌剤の投与(キノロン系)



 腎臓は2つあるけれど、こわれると、ネフロンは再生しないから、大事にしないと、三途の川を渡るはめになるから、気を付けないといけないにゃん。