ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

コバラミンが不足する、、

普通にお食事をしていれば、欠乏することはないのですが、食物に入っていても、うまく体に吸収ができなくなるということがあるのが、

コバラミンというビタミンB12です


1)吸収できなくなるわけは

食事の中に含まれているコバラミンは、食事中のタンパクと複合体を形成して、胃酸やペプシンの作用によりタンパク質から遊離します。

そして、遊離したコバラミンは胃液や唾液に含まれるR-タンパク質と結合し、十二指腸に運搬されます

そして、十二指腸で膵臓酵素の働きによってR−タンパクとコバラミンの複合体は分解されて、コバラミンは回腸で吸収されます。


ということで、
食事に含まれていても、体の中でいろいろな作用をうけて、
やっと、回腸で吸収されるというわけで、

食べていても、体にはいらないことがあるわけです。


2)コバラミンが不足してしまう原因は

・慢性的な腸疾患で、回腸粘膜がきちんと機能していなくて、コバラミンを吸収できない
 (炎症性腸疾患や消化管型リンハ腫)

・ 膵臓酵素がでていない(膵外分泌不全)

・ 腸内細菌の中の嫌気性菌が増殖して、コバラミンの吸収を邪魔する

3)コバラミン不足すると、どうなるのか

 貧血や慢性的な下痢、
神経症

4)治療は
 原因の治療
  
腸の炎症を改善させる
膵臓酵素を食事に添加する

コバラミンを注射する(腸から吸収できないので、ダイレクトに血液に入れる)

ガスターをのみすぎない(吸収に影響を与える胃酸が減るから)
  

血液検査で、コバラミンが不足しているかどうかがわかります。


台風接近しているときに、波打ちきわには近づかないように、、、