ケンネルコフのワクチン
子犬の風邪ーーケンネルコフといいますが、
1)原因は、細菌またはウイルスなどの病原体の感染症です。
細菌の一種のボルデテラ・ブロンキセプチカが主因といわれていますが、そのほかのウイルスの
犬アデノウイルス2型
犬パラインフルエンザ
です。
二次的に、イヌヘルペスウイルス、レオウイルス、犬呼吸器コロナウイルス、A型インフルエンザウイルす、マイコプラズマ、連鎖球菌、パスツレラ属菌、シュードモナス属菌などが報告されています。
ということで、原因はいろんな細菌やウイルスによっておこる風邪ということです。人間でも風邪の特効薬がないのと同じで、イヌの風邪にも特効薬はありません。
2)症状は
水っ鼻
発作性の咳
流涙
くしゃみ
嘔吐
発熱
食欲不振
悪化すると呼吸困難、泥っとした黄色の鼻水、目やに
体力のない子犬の場合、最悪は肺炎で死亡します。
3)どこから感染するのか
ケンネルという名前からして、
子犬が生まれ育った、犬舎がもっぱらの感染源です。
つまり、集団飼育環境ですね。
咳やくしゃみの飛沫感染
口や鼻からうつる接触感染
汚染した水
感染犬に接触した人間の手
4)予防
日本での3か月未満の子犬119頭のうち、メインボルデテラノ細菌の検出率は23.5%(2004-2007)という高い数値を示しています。
ということで、
生後3か月未満の子犬は
ワクチンが終わっていない段階では、イヌが集まるようなところにいかない。
同居の犬はワクチンをきちんとうっておく(1年以内)
ワクチンをうっていない犬とは接触させない
かといって、同居の犬と子犬を遊ばせていけないなんて思っている人がいますが、
それは、大きな間違いです。子犬の社会化教育に大切な時期に、一番の指導者となるべき、同居の犬との接触を制限する理由はありません。もちろん、同居の犬はきちんと、ワクチン予防をしてる場合のみですけれどね。
5)ワクチン
感染していない子犬のみですが、
鼻に噴霧する経鼻投与型ワクチンが開発されています。
このワクチン(キャニバックKC-3)は、
ボルデテラ・ブロンキセプチカ
犬アデノウイルス2型
犬パラインフルエンザ
の3種混合ワクチンです。
3週齢の犬に2-3週間間隔で2回、鼻に投与します。
新しく犬を購入するときは
ワクチン接種歴
駆虫薬の投与歴
健康診断チェック
などができているかどうかも、あわせて、チェックしてくださいね。