ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

犬種別の死因調査

新年そうそう、エンギの悪いタイトルですが、

アメリカで犬種別の死因調査というのを行った論文があります。その一部をご紹介しますと、、


1206頭の死亡した犬を解剖して調査した死因は、
 ゴールデン297
 ボクサー 77
 ジャーマンシェパード 308
 ラブラドール 265
 ロットワイラー 259

1)ゴールデン
 腫瘍による死亡は56.6%
 他の犬よりも多い比率

 血管肉腫31.5%(うちの犬も、これでした)
 リンパ腫 14.3%

  
2)ボクサー
 腫瘍による死亡は51.9%
 
中枢神経腫瘍 32.5%
リンパ腫 20%

3)ジャーマンシェパード
 腫瘍による死亡は36.7%

 血管肉腫32.7% 
 癌 20.4%
 リンパ腫12.4%
 
4)ラブラドール
 腫瘍による死亡は30.9%
 
 癌23.2%
 血管肉腫22%
 肉腫13.4%
 リンパ腫11%


つまり、ゴールデンとボクサーは腫瘍で死ぬワンコが半数を超えるという結果です。

では、腫瘍以外の病気ですと、

腎臓
 特に、ゴールンデンとラブに多く、それぞれ、22.5%、26.2%
(わたしのゴールデンも腎臓の形成異常で、5歳で亡くなりました)

胃腸疾患
 ジャーマンシェパードロットワイラーに多い

 ロットワイラーで死因となった最多疾患は、なんと、パルボウイルス感染症57.1%!!(ワクチンうっていても、
かかる可能性はあるんです)

 ジャーマンシェパードでは、胃拡張・捻転や腸ねん転43.5%

心臓疾患と中枢神経系疾患 
 ボクサーの死亡原因として最も多い 18.9%と16.2%


この調査から気を付けないといけない病気は、
 ゴールデンとボクサーは、腫瘍
 ゴールデンとシェパードは血管肉腫 
 シェパードは胃捻転
 ラブとゴールデンの腎臓の病気
 セントバーナードは骨肉腫
 ということです。
アメリカでは、ゴールデンとラブが人気犬種だから、
データが多いのかもしれませんね。
ゴールデンとラブの死亡の平均年齢は差がないそうですが、
ボクサーとロットワイラーの死亡年齢は低いそうです(日本にはあまり、いない犬種ですが)


ソーラーまねき猫