犬の皮膚血管肉腫
皮ふにできる腫瘍のひとつに
血管肉腫があります。
脾臓や、心臓の三尖弁にできる、血管肉腫よりは、皮膚にできる血管肉腫のほうが予後はよいといわれていますが、もちろん、この腫瘍も遠隔転移したり、再発するリスクがあります。
アメリカのリサーチの結果をご紹介しますと
1993-2007年の94症例のデータで
外科的に皮膚の血管肉腫を切除した94頭のうち、
72頭(77%)が、腫瘍の再発
94頭の中央生存期間は987日
日光があたることによっておこる、日光誘発性の皮膚血管肉腫を発症した犬は再発率が高いが、生存期間は長い。
日光誘発性でなく、腹部などに皮膚血管肉腫ができた犬は、遠隔転移(心臓、脾臓など)の確率が高く、生存期間がより短い
という結果でした。
つまり、
日光があたって、できてしまう(耳とか、背中とか、)日光誘発性の皮膚血管肉腫は、再発率は高いけれど、遠隔転移が少なく、生存期間が長いということですね。