ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

多発性関節炎とは

犬にみられる多発性関節炎

 複数の関節で炎症がおき、発熱、元気低下、食欲がなくなるっといった全身的な症状がみられます。


 骨に病変ができる関節リウマチ
 骨の病変がみられない非びらん性関節炎があります。

原因は

 ① 基礎疾患からくる関節炎
   肺炎などの感染症
   膀胱炎
   細菌性心内膜炎
   犬フィラリア
   などの感染症

   胃腸炎
   扁平上皮癌、乳腺腫瘍などの腫瘍

 ② 免疫的なもの  SLE
 ③ 原因不明(特発性)

症状は
  関節の痛み
  歩き方がおかしい、
  歩きたがらない
  不明熱
  元気、食欲低下
  手首や足首が腫れる
  階段や段差を嫌がる

犬種  
  中年の小型犬に多い傾向にありますが、すべての年齢で発症が認められます。

診断
 レントゲンでは、骨の異常がみつからない場合があります。
 関節液の検査(炎症の有無)
 血液検査(CRP

治療
 特発性多発性関節炎の場合は、ステロイドの内服
 免疫抑制剤
 
予後
 特発性多発性関節炎の場合は、ステロイド治療で症状が回復します。数か月かけて、徐々に投与量を減らしていきます。(ただし、症状が再発する場合は、継続的な投与が必要になる場合があります)


明日から、内科学アカデミーというセミナーに参加しますので、3日間臨時休診になります。ご迷惑おかけいたします。

(世界らん展2013から)