リン吸着剤
先日、大学病院の腎臓科の竹村先生のセミナーにいってまいました。
そこで、
「慢性腎不全の犬猫さんの予後は、血液中のリンの上昇をコントロールすることによって左右される」というお話でした。
腎不全になりますと、血液中のリンが増えます
そうしますと、リンとカルシウムの調整をするホルモンが増えて、(腎性二次性上皮小体機能亢進症)
腎臓や、胃や心臓に石灰化がおきます。
こうなると、腎臓がどんどん、悪くなっていくということです。
進行の早い慢性腎不全は、血液中の高いリン血症、タンパクがおしっこに流れる、タンパク尿、貧血があるということです。
つまり、タンパク尿、リン、貧血をうまくコントロールすることによって、延命できるということです。
最近、犬猫さんのための、リン吸着剤という薬がでています。粉のタイプでお食事にまぜるだけです。
リンを制限した腎臓病用のお食事を食べない猫さんには特に、おすすめです。
ちなみに、アメリカでの論文発表で、
ネットにでまわっている、腎臓病の犬猫さんのための手作りレシピは、栄養学的な問題がある事例が多いということが報じられています。
ただ、アメリカのペットフードに中国から仕入れた小麦粉の材料にメラミンがはいっていて多くの犬猫さんが慢性腎不全になった事件は記憶に新しいと思います。(5年前)この事件があって、手作りフードを考える方も多いのかもしれませんね。このメラミン事件を思うたびに、怒りがこみあがります。中国製の食べ物はぜったいに買うまいって思いますが、アメリカで製造されていたのでは、防ぎようがない事件ですよね。中国で暮らしていた友人は、絶対に中国製の乳製品は食べてはいけないっていっていました。
メラミン混入事件
http://www.pref.aichi.jp/eiseiken/3f/melamine.html