ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

甲状腺機能低下症

中年になって、動かない、寒がる、毛が薄くなる、しっぽがはげる、ドライアイになる、どんどん太る、コレステロール中性脂肪が高い(耳が痛いですが)

といった症状がでてきたら、

甲状腺機能低下症の疑いがあります。
飲んでいる薬(ステロイド、利尿剤など)で、ホルモンの値が変化しますが、

まずは血液検査をして
甲状腺ホルモン(T4.FT4、TSH)を測ります。

分泌される甲状腺のホルモンの90%以上はサイロキシン(T4)です。T3は測定する必要ありません。


猫は珍しく
犬は、ゴールデやスタンプーに多いといわれています。
犬の場合、95%が原発甲状腺機能低下症です。この場合は、下垂体ホルモンTSHが上昇します。

この病気になったら、甲状腺ホルモンの薬を1日2回、一生涯飲みます。(1日1回のシロップ薬もでました)
ホルモンですので、少ないか多すぎないかとモニタリングするために、飲み始めてから6-8週間後に血液中のホルモンを測定します。採血のタイミングは、血中濃度がピークになる投薬4-6時間後です。
モニタリングは半年-1年に1回程度、血液検査をしたほうがよいでしょう。

ホルモン過多になりますと、
パンテイング、興奮、多飲多尿、多食、体重減少といった症状が起きます。

甲状腺機能低下症になりますと、
顔が悲しそうな表情(粘液水腫)になったり

(向きが治せなくて、、、)
昏睡、神経症状がでることもあります。


血液中の甲状腺ホルモンの量を減らす原因は
 糖尿病
 副腎皮質機能低下症
 副腎皮質機能亢進症
 腎不全
 肝臓疾患
 全身性の腫瘍
 薬物(ステロイドてんかんの薬、利尿薬)

ホルモンを測定して、低いからイコール甲状腺機能低下症とはかぎりません。ほかの病気も調べたほうがよいですね。


とと太のシルエット

(哀愁がただよう、いい男??)