ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

毛皮の毒性

急性の胃腸炎になってしまって、2,3日の絶食をお医者さんから命じられてへこんでおりますが、
通常通りに診療しております。
メタボになっているので、身体リセットする、いい機会かもしれません、、、

さてさて、
毛皮の毒性というのをご存じですか?
まあ、中国で加工されている製品ですから、
当然、なにかあるとは思っていましたが、、

毛皮は素材として使うまでに、ホルムアルデヒドや界面活性剤やクロミウムを使います。
その薬剤が残っていることが多々有ります。
今年の1月にイタリア政府は子供用衣類、子供用敷物(簡易ベッド)の回収命令を出しました。
さらにEU全体でも消費者に向け「Serious risk」としてアラートが発せられました。
基準値を大幅に上回る量のホルムアルデヒド六価クロムが検出されたためです。


毛皮が使われた子供用衣料品と化学物質のリスク


2009年の東京都のホルムアルデヒドの調査でも、安価な髪留めやマフラー等からホルムアルデヒドが検出されています。
髪留めは12点のうち7点が検出され、マフラーは少量ではあったものの5店の内3点が検出されています。そのうち、最も多いもので髪留めの毛皮部分から1250ppmが検出されています。日本の基準値は75ppmです。


六価クロムは発がん性が有り、人によってはアレルギーの原因になります。
三価クロムも発がん性物質ではありませんが皮膚から吸収されてしまうため避けることが推奨される物質です。
ホルムアルデヒドも有名な発がん性物質です。


毛皮には近寄ってはいけないですね。
この事実、ぜひ広めてください。
冬物のコートの襟足や、手袋のフワフワ
おしゃれな感じがしますが、
実は健康被害も危惧されます。
ホルムアルデヒドに
犬猫さんがふれれば、
体が小さいですから
人間には害がなくても
発がん性は人間よりも犬猫さんにとって、毒性が強いのではないかと思います。

フワフワは、毛皮でなくても、ボアとか、フェイクファーで
十分、おしゃれな感じになりますよね
テレビ通販のショップチャンネルがプレシャスファーとかいって、ミンクやチンチラの襟巻を売っていますが、
こういうのに、たくさんのお金をだして買うから
中国の毛皮産業が衰退しないのです。
需要がなくなれば、毛皮産業も減っていくはず、
犬や猫も毛皮産業の犠牲になっています。