ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

膀胱の腫瘍(猫はまれです)

膀胱に腫瘍ができることがあります。
犬の場合、(猫はまれ)
悪性腫瘍のうちの2%くらいです

一番多いのは移行上皮癌です。
この腫瘍は、どんどん浸潤して(広がっていく)
尿道前立腺まで浸潤してしまいます。

1)リスク要因は
  ・古い世代のノミ駆除薬(粉末、スプレーなど)
   (だから、あやしげなものは、使ってはいけません    ね)
  ・除草剤
  ・肥満
  ・メスのほうがオスより多い
  ・スコテイッシュテリア、ウエステイー、シェルテイー、ビーグルに多い
  もちろん、それだけではありません
 その子の運命

2)平均年齢 11歳

3)症状
  血尿
  頻尿
  おしっこがでない
  そそう
   
  腫瘍が肺に転移すると、咳や呼吸困難
  骨に転移すると、歩けなくなる
  
 抗菌剤の投与で一時的に改善するので、膀胱炎にみえてしまう
 
 前立腺が大きくなったりする
 おなかを痛がる

4)血液検査
 特異的な血液所見なし。BUNやCRP上昇

5)尿検査
 膀胱をさして尿を調べると、腫瘍細胞が広がることも懸念されます
 自然排尿か、カテーテルで尿を採取して検査しますが、
腫瘍細胞がみつかりにくいです。

6)レントゲン、エコー検査
CT検査がステージ診断、手術の適応の判断に有用

7)予後
 膀胱炎にみえてしまうので、診断が難しく、転移するので、予後が悪いです
もっともステージの低いT1(膀胱内に乳頭の腫瘍があって、初期の段階で、リンパ節に転移していない)で中央生存期間218日(1年もたないってことです)

8)治療
 外科的に腫瘍の切除 抗がん剤

秩父のドックスパ温泉



腫瘍は熱に弱いっていうから、
体温下げると、よくないそうですね、、