猫汎白血球減少症
猫ちゃんの1年に1回接種する3種混合ワクチンには、猫パルボウイルス、ヘルペスウイルス、カリシウイルスがあります。この中でも特に感染力が強く致死率が高い感染症に猫パルボウイルスによる猫汎白血球減少症があります。
症状
・下痢、嘔吐
・発熱(白血球減少)
・子猫ほど症状は重く死亡率は高い
感染経路
感染猫の尿、唾液、糞便、胎盤感染、乳汁感染
発病機序
①先天性感染
抗体をあまりもっていない母猫が感染した場合、母猫自身が発症しなくてもウイルスは胎盤を通過して胎児が感染することがあります。この場合は、流産、死産がおきます。子猫が生まれてもリンパ組織、骨髄、小脳に障害が残ることがあります。
②後天性感染
感染猫の尿、唾液、糞便、胎盤感染
ウイルスは、リンパ組織、骨髄、腸管に障害を及ぼします。
予防
ワクチンを定期的にきちんと接種して抗体をもっている母猫の初乳を飲むことが、子猫には大事なことです。
抗体をもっていない母猫の初乳を飲んでいも、子猫には、このウイルスに対する免疫ができません。
ワクチンの定期的接種が大事です。ワクチンを接種して、抗体をもっている母猫の初乳をのみ、母猫の移行抗体がきれる直前の8-9週齢(生後2カ月)と12週齢(生後3カ月)にワクチンを2回接種することが大事です。
犬は、猫のパルボウイルスに感染しても、発症することはありませんが、猫が犬パルボウイルスに感染すると発症します。