ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

さかさまつ毛

犬さんにもさかさまつ毛があります。常に眼を刺激するので、眼に傷ができやすくなります。角膜上皮の傷は、1カ月で再生しますので、比較的軽度な傷ではありますが、傷が深くなりますと(角膜潰瘍)5-8週間もかかる場合もあります。角膜潰瘍になりますと、角膜を保護するため、眼を閉じる手術(瞬膜フラップーー人間にはないですね、眼瞼縫合)や、ソフトコンタクトをいれる、損傷した角膜上皮のデブリードなどの処置が必要になり、点眼だけでは治癒しにくくなります。角膜表層の傷(角膜びらん)は激しい痛みがあるのですが、不思議なことに、すごく深く穿孔した角膜潰瘍はあまり痛くないそうです(見た目はかなり、かわいそうになります)。(傷が深いから安心という意味ではありません)
さかさまつ毛(眼瞼の裏側から生えてくる睫毛)の治療方法ですが、さかさまつ毛を抜くという対処療法がありますが、根治治療には、毛包切除、レーザや凍結などにより永久脱毛や内眼角の形成手術など、手術が必要になります。