ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

猫ちゃんによくない薬

猫ちゃんは肝臓のグルクロン酸抱合という代謝が弱いため、ヒトや犬よりも、一部の薬の代謝が遅く、薬の副作用が強くでてしまう可能性のある薬剤があります。



 ・有機リン酸塩、カルシウム(膵炎をおこす)

 ・アセトアミノフェン (肝臓全体の壊死。死にます、解毒剤はアセチルシステイン

 ・ジアゼパム(抗てんかん薬)(肝毒性)
  ジアゼパムを分解するグルクロニダーゼが少ないため
  犬にはこの酵素はたくさんあります

 ・グリピザイド(経口血糖降下薬)(肝毒性)
 抗真菌薬のグリセオフルビン(肝毒性)

 
 ・薬じゃないですが精油、アロマ

 ・免疫抑制剤のアザチオプリン(膵炎や骨髄抑制)

 ・αリポ酸

 ・抗生剤のエンロフロキサシン高用量(網膜変性をおこし、失明します)
   (用量を守れば安全な薬です)

 ・抗がん剤5−フルオロウラシル

 ・アスピリン(心筋症の治療にやむなく使いますが)

 
 ・テトラサイクリンの内服薬は、強酸性の薬なので、そのまま飲ませると食道に滞留して、食道炎をおこすので、必ず何かにつつむか、水を飲ませて食道に薬がとどまらないように注意してください。


  など

NHKのBSで放送中のアメリカの人気ドラマ「ワンスアポンアタイム2」でよくでてくるセリフ「魔法には対価がつく」

そう、薬も魔法のようにきくけれど、副作用がある、、のです。100%副作用が発現するわけではないのですが、
使い方や用量を間違えると、リスクがあるってことですよね。
ゼッタイに人間の薬やサプリをそのまま猫ちゃんに飲ませるのは、危険ですので、やめてくださいね





 ゴールデン3頭集まると、壮観です。
白いゴールデンは、イギリス系、黄色は、アメリカ系です。
みんな、フレンドリーなよいワンばかりですね。