ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

薬用シャンプーで洗っているのに、、、

昨日は、横浜の皮膚と心臓セミナーにいってまいりました。


そこでの話、


1日おきに必死に薬用シャンプーで洗っているのに、皮膚がなかなか改善しないという症例、、


マラセチアという酵母が原因の皮膚炎なのですが、
その酵母を落とす薬用シャンプーで洗っていても、酵母が皮膚に残ってしまう、、

その訳は、、

せっかく、高-----いシャンプーで手間暇かけて、洗ってあげているのに、
皮膚が改善しないというお悩みのかた


原因は、

まずは、シャンプーの選択がまちがっている

つぎは、洗う頻度が週2回を下回っている
(まずは、週2回を2週間、合計4回やってみないといけません)


そして、


洗い方が間違っている、、

洗い方ってなに?って思われる方、

そう、
薬用シャンプーは、汚れをおとすためのシャンプーではなくて、
シャンプーの中に含まれている薬用成分を皮膚につけることが目的なのです、

だから、

漂白剤のキッチンハイターではないですが、
やぱり、

つけおきが大事なのです!!!


ということで、
正しい洗い方をご紹介します。


① 30度以下の水で肌をよく濡らす(5分間)

  角質層に水を含ませる水和が大切だからです。
 洗顔したあとに、化粧水をつけて、肌を水和してから、
 美容液をぬったほうが浸透しますよね、、、

 ということで、水で皮膚をふやかしてあげるのが大事です、このとき、水に近い温度のぬるま湯がいいですね。
熱い温度ですと、よけい痒がりますから。

このプロセスの中で、汚れていたら、いつもシャンプーで被毛の汚れを落とすプレシャンプーも経済的ですよね。わたしたちが髪を洗うとき、2回目のシャンプーのほうがよく泡立ちませんか?

② 薬用シャンプーを事前に泡立てる
 泡立てる容器(東急ハンズなどで売っている)あるいは、洗面器と大型スポンジでバシャバシャすると、
泡立ちますよね
 

③ 薬用シャンプーの泡を皮膚にのせてあげる
 つまり、シャンプーでごしごしこするのではなくて、
 薬用成分を皮膚に浸透させるため、
 より長く肌に付着させるため、
 こすらず、マッサージするように、泡を皮膚にのせてあげる(やさしく、皮膚にもみこむ)、

④ ここがポイントで、10分間、つけおき
 角質層に薬用成分を浸透させる、、

⑤薬用シャンプーは目に刺激があるものもあるので、けっして、目にはいれないこと!!


⑥30度以下のぬるま湯で5分間、よくすすぐ
 余分な成分を取り除きます。シャンプーが残っていることが刺激になって痒みの原因になります。


⑦ 保湿のリンス


⑧ タオルドライ
 あるいは低温ドライヤー(夏場に熱ーいドライヤーでがしがし乾かすと、よけい痒くなります)
 皮脂成分をとりすぎると、乾燥してかゆくなりますので、保湿も大事なポイントです

⑨ 薬用シャンプーは週に2回、2週間続けてみる


(泡が大事です、、)

  長毛のワンコさんは、サマーカットしたほうが、
皮膚病のお手入れにはいいですね