献血ドナーの条件 part2
動物の世界では、赤十字のような血液ストックのシステムが整備普及されていません。
輸血が必要となった時にその都度、ドナーが必要となります。大きな病院では献血犬を募集していたり、あるいは供血動物を飼育しています。
当院では、アンデイくんが若いころは、何度か供血犬として活躍してもらいましたが、今年9歳なので、もうリタイアしています。
犬の場合
・1-8歳の成犬
・輸血を受けた経験がないこと
・妊娠していないこと
・ヘマトクリット45%以上あること
・血液型が受血犬と同じ(または、DEA1.1陰性)
・体重25キロ以上の大型犬が望ましい
・供血は3週間以上[院外の動物では、3か月以上)の間 隔をあけていること
・感染症がないこと
・5種以上の混合ワクチンや狂犬病予防接種、フィラリア予防、ノミダニ予防をきちんとしていること
・投薬中でないこと
・最大供血量は
体重あたり、20ml
つまり、25キロのゴールデンからは、500mlの血液をとるということですね。
猫の場合
・1-8歳
・妊娠出産歴のない不妊去勢すみのメスあるいはオス(去勢は問わない)
・体重5キロ以上望ましい
・完全屋内飼育(出生は問いません。週間朝日と違って)
・3種以上の混合ワクチン接種、ノミダニ予防
・ヘマトクリット32%以上
・感染症がないこと
・受血猫と血液型が同じ
・輸血歴がないこと
・投薬中でないこと
・体重あたり10ml
つまり5キロの猫さんから50mlしかとれないってことです。
・献血間隔は3か月以上あける
では、輸血をうける側をみますと、
たとえば、
PCV10%の貧血になってしまった猫ちゃんが(3キロ)
輸血をうける場合、
正常値ぎりぎり下の20%にあげるためには、60CCの輸血が必要となるということです。
犬の場合、ラブラドール20キロに輸血をする場合、
PCVが15%の貧血になったら、正常値ぎりぎりの25%にするには、400CCの輸血が必要ということです。
、
概算計算方法は
2ml/㎏の全血(PCV40%)輸血でPCV1%上昇
目標のPCVをそれにかけます。