ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

糖尿病のコントロール

糖尿病になるとインスリン治療を開始しないといけなくなります。インスリンも様々な種類があり、また、インスリンをうっても、血糖値がうまく下がらなかったりすることが多々あります。

糖の代謝は、まず肝臓で行われます。
このため、肝機能が悪いと、血糖値が下がりにくくなります。(インスリン治療をはじめると、肝臓に糖代謝を促すことになるので、弱っている肝臓に負荷がかかる可能性もあります。)

インスリンによって、食べたもののグルコースが細胞の中に取り込まれます。
インスリンの作用によって肝臓ではグルコキナーゼの活性化が起こり、糖代謝を刺激します。そしてグリコーゲン合成(生きていくためのエネルギーです)と脂肪酸の合成を促進させます。
代謝の初期、肝臓ではヘキソキナーゼとグルコキナーゼという二つの酵素が働いて、グルコースをG-6-Pという物質を生成し、肝臓の中に補足します。

猫ちゃんは、糖代謝に必要なグルコキナーゼという酵素がないので、(ヘキソキナーゼをもっていますが、グルコキナーゼほど強力な酵素ではない)上昇したグルコースを効率よく肝臓内に補足することができず、血糖値が高くなりやすいです。
本来、肉食動物である猫ちゃんは、アミノ酸から糖を作る能力がきわめて高く、たんぱく質の要求量が多くなっているのですが、糖質(炭水化物)を栄養源とすることに不慣れなわけです。

インスリンをしても、血糖値ががうまく下がらない理由

インスリン感受性の高い骨格筋が少ない。
・食べ過ぎ
・毎回注射している部位が硬結して固くなっていて、注射液がうまく吸収されていない。(小型犬に多い)
・糖化アルブミン(GA)の半減期が15日のため、前の高血糖の数値が残っている
感染症(尿路感染、口の感染)
・副腎皮質機能亢進症
・膵炎、腫瘍
甲状腺機能亢進・低下症
・肥満
・性ホルモン、発情
・腎臓、肝臓疾患
・心臓疾患
高脂血症
・高血圧




タンザニアのマサイの少年
マサイの人たちは、肉だけ食べて野菜は食べないそうです。で、ミネラルの補給のため、牛の血を飲むそうです。飼っている牛の頸静脈をさして、毎日少しづつ飲むそうです(生きたまま)
話を聞くと、残酷な感じがしますが、写真を見ると、血をとられている牛がうれしそうな顔をしていました。ちょっと不思議な写真でした、、
体脂肪率ゼロではないかと思うくらい、アスリートな少年ですよね。彼らにはメタボと糖尿病は無縁のよう。
ただ、街に住んでいる都会化したマサイの人はおなかがでてメタボっぽくなっていました。