ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

猫のクラミジア感染症

猫ちゃんの結膜炎やくしゃみ、咳の原因になるクラミジアという感染症があります。

クラミジアとは
バクテリアです。

②人にうつります
クラミジアにかかって結膜炎になっていた猫ちゃんからうつって、飼い主さんが結膜炎になったという事例が報告されています。

③症状
重度の結膜炎、黄色い膿のような目ヤニ、
結膜や瞼がはれて、眼をあけない
鼻炎
慢性肺炎
咳、くしゃみの上部呼吸器疾患

結膜炎が重度になり進行しますと、眼球そのものが腫脹し、最終的には失明します。猫ちゃんの結膜炎症例の30%に、クラミジアが原因ではないかといわれています。

④日本での感染比率
日本で21-45%

岐阜大学でのデータでは、ネコクラミジアとトリクラミジアの抗体保有率は、
ノラネコさん46%
大学病院に来院した飼育猫は17%くらいが、クラミジア抗体をもっているとのことです。

⑤潜伏感染期間
3日間

⑥感染経路
感染猫さんと直接接触や空気伝播
たくさんの猫さんを飼育している家庭やブリーダーで問題となる疾患です。新しくやってきた猫さんが健康そうにみえても、そのうちに発症して排菌する、あるいは環境の変化によるストレスから排菌するということで広まります。

⑦治療
抗生剤の点眼、抗生剤の内服

全身状態の改善のための輸液療法、栄養状態の改善

⑧予防
早期のワクチン接種(100%防御ではありません。感染した場合、重症化を防ぐ効果のみです)