ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

スーパーライザー(近赤外線治療)のメリット

当院では、犬猫さんの骨関節炎の理学療法のひとつとして、スーパーライザー(近赤外線照射治療器)を導入しております。
老齢動物の多くが年をとったため、骨関節炎や変形性関節疾患などで、うまく歩けなくなります。アメリカのデータでは、病院に来院する猫の90%が1か所以上の関節に変形性関節疾患の徴候があり、変形性関節症の猫さんのうち、明らかにびっこをひいてしまうのが、33%だそうです。(猫さんは、痛みを感じていても犬ほどはっきり表現しないため)
変形性関節疾患があると、痛みのため、動かなくなります。この痛み(疼痛)は、免疫を抑制したり、食欲を減退させ、栄養失調を引き起こす可能性があります。痛みはストレスと関連することで、炭水化物、タンパク質、脂肪の代謝を悪くします。
そして、痛みのため、動かなくなるので、筋肉が落ちていきます(筋肉の委縮)。
理学療法によって、炎症の緩和することは、回復を早め、また、痛みどめを飲ませる期間を減らすことができます。(やはり、非ステロイドの鎮痛剤は、薬ですので、長期間のむことは、肝臓腎臓に負担を与える可能性が考えられます)

当院で、行っているスーパーライザー(近赤外線照射治療器は、理学療法のひとつです。
光子線が組織を通過するとき、種々の刺激性または抑制性の生体反応がはじまり、そこから生体調節的な方向へと作用するといわれています。
細胞の代謝と増殖の亢進させることにより、局所の炎症因子を調節し、組織のコラーゲン産生、骨化および血管新生を刺激します。また、ここちよいときにでてくるホルモン(エンドルフィン)を放出して疼痛も緩和します。
組織の治癒と再生に有用で、皮膚病変、じょくそう(寝たきりのときの床づれ)、椎間板ヘルニア、背部痛などに広く利用され、末梢神経損傷の回復も期待できるといわれています。