ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

痛みは負のスパイラル

シニア犬が、だんだん、歩けなくなる原因の多くは

関節炎
変形性関節症

です。

脊髄炎や神経や脳炎などの原因もありますが、
その場合は、麻痺といった症状があります。

とぼとぼ歩く
腰をさげて、
歩幅を小さく歩く
足をひきずる


これらの症状は
関節の痛みからくることが多いです

痛いと

動かない

すると、
さらに
関節炎が悪化する
負のスパイラルです

変形性関節症は、疼痛、炎症、跛行をおこす関節の病気です。
その関節を変形させ
機能を低下させます。
根本的な治療法はありませんが、きちんとケアをしないと、
痛みが続き、関節を動かさないでいると、
周囲の軟部組織を萎縮させていきます。


どうぶつの痛みを直接感じることはできにくいので、ついつい、動物の痛みの管理というところが、おろそかになってしまいがちですが、、実は痛みがさらに症状を悪化させて、悪循環を起こしています。
末梢性の痛みは脳の中枢神経にシグナルを送って、中枢神経を感作し、さらに痛みが増幅され、患部の炎症を悪化させます。そして、痛みのために運動しなくなりますので、患部のまわりを支える筋肉が衰えてしまいます。で、関節が不安定化し、さらに患部を悪化させるという悪循環をひきおこします。

つまり

関節炎、変形性関節症の治療のためには
痛みの緩和というのは、
とても大事なことなのです


痛いのがとれた、やったね!!


TVのCMじゃないですが、膝が痛いと、でかけるのがいやになっちゃうーーという
感じになってしまいます。
残り少ない犬生、生活の質(QOL)をあげて、
健やかに暮らしてほしいですよね。
それに、痛みというストレスは、健康面にもよくないと思います。ストレスは、万病の元ですから!!

わたしも、最近体重増加のせいか、膝が痛くなってきました。
必死に膝の痛みを消すような努力をしています
膝が痛いと、でかけるのが、いやになってしまいます、、
歯医者さんから、わたしの痛みを感じる閾値が低いといわれていますので(痛みに敏感)、痛いのはゼッタイいやなので、あれこれトライしています。
痛いとブルーな気分になります
きっと、犬猫さんも
痛いのはいやだと思いますよ

痛そうにはみえないってキッパリおっしゃる方がいますが、
ぎこちない動きは痛みのせいだと思います
どうぶつは口では言わないけれど、シグナルはだしているのですから、気づいてあげてほしいです。

アンデイくんは、もうすぐ14歳ですが、痛み止めを飲んで、毎朝、ボール遊びで走っています。
残り少ない犬生、好きなことをさせてあげたいです。