ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

心臓が悪いと太れない

心臓がかなり悪くなると、
いつもハアハアしていて、

疲れやすく


食べていても太らない、痩せていく

そして、興奮すると、失神してしまう、

歯肉が、やたらと白くて血の気がない、、


こういう状態になると、、

心臓の弁膜症が進行すると、慢性で重度の心不全になります。心不全とは、心臓からの拍出量が不十分になり、全身が必要とする循環血液量が保てないという病態のことをいいます。

この心不全になると、、

心臓悪液質になって、つまり、消化管での吸収不全(食べても身にならない)、タンパク質の喪失、サイトカインの産生量の増加というようなことになって、太れなくなっていきます(腫瘍の場合でも同じ)



もしも、おうちのワンコさんが

けっけっていつも、なにやら吐くようなそぶりをする
(咳です)
食べているのに痩せてくる
足がむくんでいる(胸水)
おなかだけが膨らんできた(腹水)
血の気のない感じがする
やつれている
元気がない
いつも寝ていて、散歩もいきたがらない(運動不耐性)
目がくぼんでいる(いわゆる、顔色が悪いって感じです)
毛つやが悪い、毛がよく抜ける、フケが多い(タンパク質が足りない、吸収できていない)

心臓か、あるいは腫瘍か、、
一度かかりつけの病院で検査したほうがいいですね


失神の原因は、一過性の脳血流の減少が原因でおきます。慢性で重度の僧房弁閉鎖不全症の小型犬に多くみられます

そして、一過性の虚脱は、
咳をしすぎて、迷走神経反射が関与していて、犬は迷走神経優位の生物なのでおきます。
首輪でひっぱりすぎないよう気を付けましょう。