鉛中毒
古い金属パイプ、ゴルフボール(これが多いかも!)、カーテンの重り、ペンキ屑、高濃度の鉛を含んだペンキを使用した建物を解体するときにでる埃、などを犬猫さんが摂取しますと、中毒をおこします。
ゴールデンで、胃からたくさんのゴルフボールがでてきたという話もききます。
身近にあるゴルフボールにご注意!
鉛の吸収度合いは、鉛の形態と動物の年齢によって差異があるそうです。
若い犬猫さんのほうが、シニアよりも鉛の摂取は5倍も多いとのこと。
また、カルシウム、亜鉛、鉄、ビタミンの不足している動物では鉛の吸収が高まる傾向があります。
鉛を摂取すると、、
吸収された鉛の大部分は赤血球によって骨、歯、肝臓、腎臓、脳、脾臓などに運ばれます。鉛の粒子は、血液ー脳バリアを通過するので、脳の中にはいってしまいます。
摂取された大部分の鉛は腎臓でろ過されて、尿に排泄されます。
鉛中毒の症状は
嘔吐、下痢、体重が減っていく、食欲不振、
おなかが痛いよう(不快感)
まれに神経症状
行動の変化、興奮、発作
まれに攻撃性、盲目、多尿、変なものをやたらと食べる(異嗜)
診断
レントゲン検査(鉛物質がうつります)
血液検査(鉛濃度)(2.9μmol/l以上)
治療
原因となる鉛の除去
キレート化剤の投与[腎臓に注意)
鉛の埃の摂取の場合は、シャンプーしておとします。
急性期には貧血をおこします。脳神経症状がでている重度の場合、命の危険があります。
いずれにしても、異物を食べると、命の危険性がありますので、身の回りのものを犬猫さんが口にしないよう、ご注意ください。