犬アトピー性皮膚炎とステロイド
アトピー性皮膚炎の定義はややこしいのですが、平たくいえば、顔、口のまわり、眼のまわり、耳介、首、手足の関節部(肘とか)(つまり、動く部分です)などに左右対称に湿疹ができて、一年中痒がるワンコがこの病気を考えらます。その場合、どうしても、一番弱いステロイドを使わざるえないことが多いです。ステロイドは副作用がありますが、低用量でうまく使えって炎症を抑えていけば、副作用もあまりなく、アトピー性皮膚炎の改善に効果があるといわれています。
皮膚病専門病院のプロトコールによれば、
ひどく痒がるとき(鎮火)
0.5-1㎎/㎏のマイルドステロイドのプレドニゾロンを1日1回飲ませます
そして、かゆみ炎症がおさまったら、
(火の用心)
0.5-1㎎/㎏を1日おき
さらに症状が安定したら、
0.5-0.025㎎/㎏以下を1日おき
に減らしていく
犬の場合、人と同様に、体は朝、ステロイドを合成するので、朝飲ませるのが効果的といわれています(猫の場合は夕方です)
飲ませるステロイドよりも副作用が少ないのが、外用ステロイドです。塗薬を併用するとステロイドを飲ませる量が減らせる可能性があります。
薬を飲ませるとなめてしまうワンコが多いので、
塗るタイミングは
お散歩前
食後まったりして、寝入ってしまいそうなとき
食欲旺盛なワンコの場合は、食事前
このほか、抗ヒスタミン剤を併用します。ステロイドほどの効果が感じられないので、やめてしまう方が多いですが、抗不安作用や眠くなる成分のはいった薬もあるので、ステロイドを減らすには、効果的でしょう。