ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

膵炎

膵臓という、消化酵素インスリンをだす臓器があります。この膵臓に炎症がおきると、様々な症状がでます。特に、太った猫さんに多いといわれています。

急性膵炎の場合、
 症状は
・おなかを痛がる(祈りの姿勢をとることがあります)
・食欲がなくなります
・頻繁に嘔吐します
・下痢や、吐血、
・悪化すると、発熱や黄疸(膵炎により、胆管閉塞)
抑うつ(元気がなくなり、暗くなります)
・血便


膵臓は、消化酵素をたくさんつくる臓器ですので、この膵臓が壊されると、膵臓内の消化酵素(プロテアーゼ、フォスホフリパーゼ)がでてきて、自己消化がおきます。そして、炎症は、腹膜炎と脂肪壊死を引き起こし、消化酵素(プロテアーゼ)が全身に放出されますと、命にかかわります。ショックや、急性腎不全が起き、死亡する場合が多いです。

原因は
・高脂肪食や肥満
高脂血症(シュナさんに多いので、注意!!)
・副腎皮質機能亢進症
膵臓の虚血壊死
  麻酔
  胃拡張胃捻転(ポチタマのダイスケ君のご冥福をお祈りします。ラブに多いので注意!!食後の激しい運動は控えましょう。食後2時間は安静に)

・交通事故などの外傷
・薬物(抗がん剤など)

急性膵炎のあと、運よく、回復しても、慢性膵炎に移行する場合があります。
慢性膵炎をおこすと、膵臓からでるインスリンがでなくなりますので、糖尿病になったり、消化酵素がでないため、下痢ばかりをしたりします。(膵外分泌不全。慢性膵炎の末期)

ワンちゃんや、ネコちゃんが、やたらと吐いたり下痢が続くようでしたら、きちんと検査したほうがよいでしょう。今は、血液中の特異的リパーゼを測って、膵炎を調べることができます。


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