脱毛の原因
ワンちゃんは、年に2回(または1回)換毛があります。毛が伸びる成長期、そして、退行期、毛が抜け変わる休止期、次に毛が生えていく早期成長期という毛包の周期があります。換毛は、温度よりも光周期(室内犬が増えたので、最近は、一年中毛が抜けるワンちゃんもいますね)に関係があり、栄養状態、内分泌の状態も影響されます。夏に毛成長は盛んになり、冬は不活発になります。(夏に毛が抜け変わる(休止期)の毛包は50%、冬は90%)
毛のケラチンはたんぱく質からなりますので、低蛋白状態ですと、多くの毛包が休止期になり、脱毛していきます。
甲状腺ホルモンは毛包が成長期にはいるよう刺激し、毛成長を促進するので、犬に多い甲状腺機能低下症ですと、脱毛したり、毛の量が少なくなります。
副腎皮質ホルモンは毛成長を抑制しますので、クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)というホルモンがですぎる病気でも、脱毛します。このほか、性ホルモン失調による脱毛もあります。去勢することによって、改善する場合もあります(逆の場合もあります)
ほかには、スピッツ、ポメラニアンなどの北方犬種にみられるAlopeciaXという成長ホルモン低下性皮膚症があります。後肢(大腿部)から脇腹(側腹部)へと拡大して脱毛する病気で、進行すると、頭と足の先だけを残して全身脱毛します。
ほかには、毛を刈ったあとに、毛が生えてこないことがあります(ポメに多い)。半年から1年以内でもとにもどります。
脱毛の原因は、このほか、皮膚感染症、ノミアレルギー、毛包の炎症など、様々です。
眼と皮膚は口ほどに物をいいますので、
ワンチャンの毛がやたらと抜けてきて、禿げてきたら、検査したほうがよいでしょう。
猫の皮膚病は犬よりも少ないです。猫ちゃんの舌はザラザラしているので、なめると毛が途中から短くなり、引きちぎったような状態になります。左右対称におなかが禿げてきたらネコちゃんがなめている可能性があります。
なめている原因を調べたほうがよいでしょう。