ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

ダックスフンドの毛色

ダックスさんの爆発的ブームはおさまったような感じですが、やっぱり、チワワ、トイプードルさんと並んで根強い人気を誇っているようです。ダックスさんにはいろんな毛色(50色近く)がありますが、遺伝病をもちやすいダップル・ダップルの交配は危険だといわれております。遺伝病が少ないという意味で、一番良いのが、ブラック・タン(タンとは、黄褐色のことです)がよいとのことです。ブラック・タンでは、両目の上、吻の両側、下肢、肛門の周辺にタン(黄褐色)があります。
ダックスさんにはいろんな遺伝的な病気があります。
例えば、毛色の薄いダックスさんには、遺伝性皮膚疾患があり(CDA)脱毛しやすく、皮膚が過敏になったりする遺伝子をもってしまう場合があります。
ダップル(まだら模様)を発現するマール遺伝子は、半致死、致死を伴う遺伝があるとのことです。胎児の段階で死ぬことが多いのですが、生まれても盲目や難聴が発生することがあるとのことです。 
などなどですが、一般的にダックスさんに多い病気を列挙します。(純血種でしたら、みな、いろいろありますので、ダックスさんに限ったことではありません)
①軟骨異栄養犬種
椎間板ヘルニアなどになりやすいのはよく知られていますね
②脛骨異形成症 後ろ足がクロスして転倒しやすく、ガニ股でぎこちない歩き方をします。
③眼の病気  進行性網膜萎縮(ラブにも多いです)、若年性白内障、睫毛異常、パンヌスなど
④皮膚病  パターン脱毛、耳介血管炎、甲状腺機能低下症、クッシング、など
⑤ 停留精巣(カタタマだったりします。精巣がおなかの中やそけい部に残ってしまい、あるべき場所になかったりします。おなかに残っている精巣は繁殖能力がなく、精巣腫瘍のリスクが高くなります)
⑥ 炎症性結直腸ポリープ
⑦ 副鼻腔気管支症候群(黄色の鼻水やくしゃみ、咳が長引きます)
そのほか、たくさんありますが、書ききれないので割愛します。

ブラック・タンのにこちゃん(病気知らずで元気いっぱい)

シルバーダップル(本から)