ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

猫の尿管閉塞の原因

猫の尿管結石の手術をしている北里大学の岩井先生のセミナーからのオハナシです。

 

猫は0.4ミリ 1mの半分以下ってミクロの世界ですよねえ、、老眼になるとみえないかも、、、、ハズキルーペでみないと、、、

 

猫の尿管閉塞はかなり多くて、それが原因で急性腎障害になります。

尿管がつまってしまうと、、、腎臓でつくられた尿が、膀胱にいくルートが尿管なんですが(膀胱から、オシッコとしてでていくルートが尿道

ここがつまってしまうと、腎臓がつくってくれた尿が、膀胱にいかなくなって腎臓に逆戻りして、腎臓に圧がかかって(先がつまっていれば、渋滞しますよねええー)腎臓がすごっくタメージをうけてしまうのです。

 

尿管閉塞の原因

 たった0.4ミリですから、なんでもつまってしまいます

・腎臓でできてしまった石が尿管におちた、、尿管結石(大半がシュウ酸カルシウム結石)

でも石だけではないんです。

・血餅などの凝固物

・炎症産物

・腫瘍、外傷

・線維症

・ミネラルや基質からなる栓子

レントゲンではうつらないものが多いですね。0.4ミリですから、、、

炎症をくりかえして、慢性肉芽組織で閉塞するものもあります。

 

猫ちゃんの症状は

 腰がいたそう

 食欲がなくなる

 片方の腎臓は機能しているから、排尿はするけれど、、、

治療は

 閉塞を解除する(外科手術)

 輸液をする(大量にいれない、ゆっくり)

予防は

 水をしっかり飲んでもらう(猫の飲水量は30-40CC/㎏、4キロなら120CCくらい、50cc/㎏くらいのんだほうがいい、4キロなら200CC)

 低ナトリウム高カリウム

 タンパク過剰な食事を避ける

 

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