ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

手術前の絶食はもう、いらない

いままでは、手術前は絶食絶水だったのですが、

これは、麻酔導入時や麻酔のときの嘔吐をして、誤嚥性肺炎になるリスクをさげる、ことが目的で、12時間の固形物の制限をします。

でも、長時間の絶食が、逆に誤嚥性肺炎の発症と重症化のリスクがあがるのではないかといわれはじめて、
どのような麻酔薬を使用しても、麻酔をかけた直後は酸性の逆流物が確認でき、長時間の絶食は、胃酸の逆流の症状発生と逆流物の酸性度を高くするといわれています。

ということで、
最近は、胃の中が空になっている時間を短くすることが大事という方向で

ウエットタイプ(流動食)のフードを麻酔3時間前に一回の給与量の半分量あげたほうが、胃の内容量が少なく、かつ胃内のPHが高くなったという報告があります

術前3時間前と術後に流動食を食べたほうが、術後の傷の治りや免疫力が高まるといわれています。

つまり、

いままでは、手術前の12時間、絶食絶水だったのですが
子犬子猫にはつらいことですよねーー

だから
手術3時間前に流動食をあげておくといい
ということになっています。


絶食はつらかーー