胆泥症
昨日は、五反田まで雨の中、セミナーにいってきました。
エコーセミナーです
そこでのハナシ
1)胆泥症と胆嚢粘液嚢腫
胆汁をためている胆嚢にムチンというネバネバした粘液がたまるのが、胆泥症。ヘドロのような感じです。このヘドロがどんどんたまって、がちがちに固まっていくのが、胆のう粘液嚢腫です。
そして、胆のうに胆泥がガチガチに固まると、胆のうがパンパンに膨らみます。
そうすると、胆のうの壁が押されて血行障害をおこし、虚血します
すると、胆のうの壁が壊死して、そこから亀裂がはいって、胆のうがハレツします
2)経過観察
胆泥症は年単位で変化していくので、
1年ごとのエコー検査、そして、だんだん、胆のう粘液嚢腫のような画像になってきたら、半年ごとにチェック
シニアだったら、年単位の変化だから、無理にオペすすめないけれど(胆嚢切除)、若かったら、ある程度、胆のう炎になりつつなったら、オペをすすめる(慢性胆のう炎の診断は難しい)
3)原因
原因不明です。胆汁酸に対しての胆嚢上皮の防御能力機能不全や、ムチンの異常蓄積、など
5)なりやすい犬種は
コレステロールの高い、シェルテイー、Mシュナ、Aコッカ、
チワワ、
クッシング症候群になっている犬
6)治療
オペの適期に明確な基準はないけれど、
エコーでの異常所見、血液検査の異常値、そして、
費用がかかりますから、なんといっても、飼い主さんのやる気
破裂したら、もう、オペしかありません、、、
でも、破裂したあとのオペはリスクが高いし、エマージェンシーなので、早くした方がいいかもしれませんね。パンパンになった胆嚢が破裂すると、肝臓の壊死、細菌性腹膜炎、ショック状態(かなり激痛)になります、、
7)胆嚢の悪性腫瘍はすごくまれです。
8)猫の場合
猫ちゃんが胆泥症になっていたら、肝臓か、感染の可能性があります。様子見でなはく、治療が必要です。