ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

やっぱり、食べ物は大事ですね、、

マックのチキンナゲットの中国工場騒動で、改めて食の安全、チャイナリスクを考えさせられますが、、

工場で衛生的に作られているかをチェックして品質管理を厳密にしていても、もとになる生産物が残留農薬や抗生剤を大量に投与していたものであれば、それも健康被害の原因になったりしないのかしらと、TV報道をみて思いました。
人間の食でこのありさまだから、まして、ペットフードなんて大丈夫かしらんと思ってしまいます。


ところで、

食欲がないということで、10キロの犬に毎日ササミ2本をあげていた犬さんが、血液検査をすると、BUNという腎臓の機能がおちると、血液中にでてくる尿素窒素が非常に高いので、なんでだろう、、
腎機能をあらわすクレアチニンは正常なのに、、

排尿はちゃんとあるし、
では、

腎前性?

貧血なしだし
心臓は悪くないし、、、
循環不全?
アジソン?

はてはて??

で、、

ササミ絶ちの食事で、
低脂肪・低たんぱくのドックフードにかえてもらったら、
このBUNは正常値に下がったのです、

もちろん、
このワンコさんは、腎臓機能が落ちているので(尿にタンパクがでている)
こういうことになったのだと思われますが、
健康な犬で、ササミ2本でそういうことにはならないと思いますが、


ササミで、BUNが、こんなにあがるなんて、、、
やっぱり、
食べ物って本当にいろいろ考えてあげないといけないのですね。、
偏った食事をしていると、血液検査で異常値がでることが多いので、
そういうことを考えると、
きちんとしたメーカーの総合栄養食のドックフードって、健康管理に効果があるのではないかと考えさせられるケースでした。

肉ばかり食べているイヌ科の動物や、ハイエナは
やっぱり、血液検査をするとBUNが高いそうです(ハイエナの血液検査ってどう採血するのかしらん??)


BUNとは

 血液中の尿素窒素 腎臓からの排泄の低下によって、上昇する物質です。

 犬に多い腎臓の糸球体腎炎は、早期にBUNやクレアチニンが上昇することなく、多くはタンパク尿のみが持続的にみられるということです。確定診断は腎臓の組織生検(全身麻酔のおなかをあける手術になってしまいます)
糸球体腎炎でBUNやクレアチニンが上昇しているときは、腎臓がかなりダメージを受けてる状態になっています。


クレアチニン
 
 腎臓の機能を調べるものですが、犬では感度が悪く、中にはかなり悪化しないと上昇しないケースがあります。
筋肉量が減ると、数値が下がります。