ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

チョコレート中毒

最近、よくお問い合わせがあるのが、
ワンコさんが、チョコレートを食べてしまったという
ご相談のお電話です


1)チョコレートの中毒量
わたしは、チョコレートが大好きで、よく、つまんでしまって、今の体型に進化?しましたが、、

犬にとっては、チョコレートのなかのテオブロミンという成分が毒性があるのは、みなさん、よくご存じですよね。

犬はテオブロミンの半減期が長く(17.5時間)体内から素早く排除ため、チョコレートを犬が何度も食べると「蓄積効果」によって中毒になる可能性があります。


犬のテオブロミンの中毒量は記載されている用量に差がありますが

だいたい、100-200 mg/kgの摂取で中毒、240〜500mg/kgの摂取で死亡するようです。

でも、テオブロミンの量って、チョコレートのどれくらい?って思われますよね

チョコレートのカカオ成分が多いほど、
テオブロミン含有量も多くなります。



じゃあ、実際にはどうなのかとみますと、


市販のチョコレートのテオブロミン含有量
ミルクチョコレート:154mg〜233mg/100g
ダークチョコレート:559mg/100g
ホワイトチョコレート0.8mg/100g


ということで、
アーモンドとか、その他カカオでないものがはいっているチョコレートだったら、
量が少なかったら、それほど、問題にならないのです。

小型犬が通常の板チョコ1枚(50g前後)を丸ごと食べちゃうと、あぶないかも、ということです。


たとえば、5キロの犬が
チロルチョコ50個食べる(1個中に約14mgのテオブロミンが含まれています)と、危ないということです。

2)症状
チョコレートを食べると血液をこわれてしまう(溶血)
のです。


チョコレート中毒は食べてから4時間以内に症状が発現して、長ければ3日くらい続くことがあります。


下痢
嘔吐、
貧血、
血尿
重度になりますと、、異常興奮・震え・運動失調・発熱・不整脈・筋肉の痙攣・多尿・血尿などにより

最悪の場合は死亡する可能性もあります。


3)実録、、、
毎日、チョコレートあげていますという、ハスキーにお目にかかったことがありますが、
血液検査をしたところ、貧血などの異常はありませんでした。

今まで、チョコを食べすぎて死んだ犬というのは、経験がありません。


わたしが、小学生のころ(**十年くらい、はるか昔)、いい加減な飼い方をして、あまり、知識もなかった時代ですが、

パチンコやの前を歩いていたら、
でてきた、見知らぬおじさんが、小学生のわたしたちに
「これあげる」といって、板チョコをくれました。

で、子供ながら、知らない人から食べ物をもらうのは、気持ちがわるいと思って、
ここが、浅はかですが、
妹とふたりで、飼い犬のペロちゃんに、板チョコまるごとあげました。
雑種の犬で、体重は5キロ前後だと思いますが、
ペロちゃんは、喜んで、ペロっと全部食べました、

その後、ペロちゃんに異変はありませんでした
(血尿はあったかもしれませんが、子供なので、チェックしていない)

とはいいうものの、やはり、危険なものは、
あげないのが一番です。



今日は、暖かいですね