ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

歯周病と口臭

1)歯周病とは、、


  歯が汚れるだけでなく、最後は顎が腐ってしまう感染症です。歯についた歯垢に含まれる歯周病の細菌が悪さをして、膿がでたり、歯槽膿漏になって、顎まで腐ってしまう、こわい病気です。


2)歯垢とは
 大半は水分で形成され、残りの固形部分の70%が細菌、残りが基質物です。これは、細菌が出した老廃物で、口の中の環境を悪化させます。


3)歯周病になると、細菌が増えるわけ

 口の中には善玉菌と悪玉菌がいます。善玉菌が口の中を保護しているときは、いいのですが、歯周ポケットの中に悪玉菌が蔓延すると、歯周病になっていきます。ドライマウスになり、シニアになって腎臓肝臓がわるくなって、脱水したりすると、口の中を守っている歯周溝浸出液や唾液がへってしまい、歯周ポケットの中で歯周病菌が繁殖して、歯周病が悪化していきます。

4)どうして、歯周病になるのか

 歯の表面が汚れて、歯周病になるわけではないのです。
どこぞの、サロンとかで、歯をきれいにしますといって、
なにやら、歯の表面を必死で磨いているいるようですが、
見た目は歯が白くなっていてもこれは、まったく意味がありません。むしろ、歯の表面のエナメル質を傷つけ、歯石が逆につきやすくなり、逆効果です。
歯と歯肉の境目が破壊されて歯周病になるわけです。ですから、歯の表面だけではなくて、歯と歯肉の境目の細菌を減らす治療が必要なのです。

  食べたもののカスの糖タンパクが歯の表面を覆う
       ↓
  糖たんぱく(ペリクル)の上に歯肉縁上プラーク歯垢)の細菌が付着する
       ↓
  歯周ポケットの中に悪玉菌が発生し、バイオフィルムというばい菌のすみかをつくる
       ↓
  悪玉菌がどんどん、増加して、炎症物質に反応した破骨細胞が歯周ポケットに集まってきて、歯槽骨が破壊される

5) 大型犬よりも小型犬のほうが歯周病が多い
 大型犬ももちろん、ハミガキしないといけないのですが、小型犬のほうが、歯が抜けたりと、重篤歯周病になる傾向があります。
免疫力がおちると、腎臓肝臓がわるくて口が渇きやすいと歯周病が発生しやすいです。

6)口臭
 歯周病が進行すると、口臭が発生します。病的口臭の原因は、揮発性硫黄化合物で、卵の腐ったようなにおいがします。メチルメルカプタンはキャベツの腐ったような臭いがします。
 室内で一緒に暮らしているワンコがサカナが腐ったような強烈な口臭をだしてしまうと、おうちの中まで臭ってしまいます。



外見だけでなくて、お口の中も磨きましょう