ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

肝臓のためのお食事

元気なのに、
血液検査をすると、

ALPが上昇し
肝臓の酵素が軽度にあがっていて、
コレステロールが高い

こんなことが、ミニチュアシュナウザーさんやシニアワンコによくみられます。

ミニチュア・シュナウアーさんだと、犬種特異的な高脂血症に関連する空砲性肝障害ということも考えられます。

この病気かどうかを確認するには、肝臓のFNA検査が必要になります。(肝臓に針をさして、調べる)

ですが、その前に、

まずは、低脂肪食をたべさせて、肝臓酵素値が低下することを確認するとよいだろうといわれています。
肝臓用と書いてある処方食でも、これは高アンモニア血症に対応しているわけであって、必ずしも高脂血症の肝臓障害に対応しているわけではありません。
肝臓用とかいてあるフードが肝臓の病気にオールマイテイーというわけではないのです。

うちの仔、肝臓が悪いから、肝臓用の処方食をネットやペトショップで買ってあげていますという方もいらっしゃるようですが
そのフードが本当にその子にあっているのか、きちんとモニタリングしたほうがいいでしょうね。
なかには、フード変更で肝臓の酵素があがる場合もありますので、ご注意ください。

ALPが増加していて、高脂血症がある場合には、肝臓用療法食はかえって、数値を悪化させる可能性があります。

症状がなく、アンモニアが高いわけでもなく、ALPが高く高脂血症で、少し肝臓の酵素が高いといった場合は、低脂肪食をおすすめいたします。(薬の内服も)
高脂血症は膵炎の誘発の可能性もありますので、低脂肪食を持続的に食べさせて、経過観察します。

高脂血症の原因としては、
甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症といった、内分泌の病気もチェックしたほうがいいですね。


おいらも、低脂肪食を食べています。おかげで、こうみえても、中性脂肪は正常値なんです、、、