猫ちゃんのアトピー性皮膚炎
猫ちゃんにも犬と同様にアトピー性皮膚炎があります。
アトピーの定義と学説はいろいろあって、ややこしいのですが、
犬の場合
・遺伝的素因(柴犬、シーズー、ゴールデン、ラブ、ウエステテイー)
・3歳以下で発症
・痒くてステロイド治療によく反応する(連用すると、皮膚が弱くなる)
・顔、耳たぶ(耳の辺縁を除く)、前足、おなかが赤くなって痒がる
・原因は環境アレルゲン(ハウスダスト、花粉、カビ、ノミなど)
・皮膚バリアの異常(皮膚が弱い体質)
・治りにくい、慢性化の皮膚炎
猫ちゃんの場合
・アビシニアン、ソマリに多い
(遺伝的素因は明確ではないです)
・3歳までに発症
・すごく痒い
・自分でなめるので、おなかが左右対称に脱毛
・顔や首にびらん
・ブツブツとした湿疹ができる
・好酸球肉芽腫群
あごの下にぶつぶつ赤い病変、赤く盛り上がった炎症など
鼻炎、咳などの呼吸器症状がある場合もあり(7.4%)
・環境アレルゲンが原因(ハウスダスト、花粉など)
・皮膚バリアに異常があるかも(不明)
・続発性の膿皮症やマラセチア皮膚炎をおこしやすい
診断は
ノミ、ダニの除去、疥癬のチェック
食物アレルギーの除去食試験
などで
総合的にアトピーと診断します。
治療は
猫ちゃんに、犬みたいなシャンプー療法は無理ですね。
シクロスポリンという異常な免疫を抑制する薬を4週間投与(液体)
それでも痒がる場合は、ステロイドのスプレー併用
なめる心配がありますが、10分くらいで吸収されるので、その間、猫じゃらしなどで遊ばせる
腎臓が悪い猫さんには、シクロスポリンは使用しないほうがベター
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