ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

悪性腫瘍が増えています、タバコにご注意!

人間と同様に、犬猫さんもご長寿になってきたので、それとともに、悪性腫瘍の発生が増えています。昔の1968年データーでは、犬は猫の2倍以上のがんの発生率だったそうです。

で、今は
麻布大学の腫瘍科データでは、

 腫瘍発生の平均年齢(症例1000頭中)
   犬9.2歳、猫9.9歳

 全腫瘍症例中の悪性腫瘍の比率は
   犬59.6% 猫87.7%

では、腫瘍学をご紹介します、、
どうして、癌になったのでしょうか?っという癌の原因について、よくご質問をうけるのですが、、

①遺伝子
 女優のアンジェリーナ・ジョリーが、乳がんの遺伝子があるから、って乳房を全部とりましたよねー
つまり、そういうことです。

 腫瘍になりやすい犬種は
ボクサー、ジャーマン・シェパード、ゴールデン・リトリバー、シェルテイーに発生率が高いといわれています。

バーニーズとフラットコーテッド・リトリバーの悪性組織球症が多い
ゴールデンにリンパ腫が多い
パグとボクサーの肥満細胞腫
シエパードの血管肉腫

などなど

②ホルモン
 発情前に早く避妊手術をすると、乳腺腫瘍の発生を減少させます。

 当然、去勢すれば、精巣腫瘍になりません。

去勢していないワンコに肛門周囲腺腫
避妊していないワンコに膣の平滑筋腫

③環境因子
ずばり、タバコです!
犬猫さんのそばでタバコをすうのはやめましょう。

受動喫煙で肺がんのリスクが高くなります。
猫では、2年の受動喫煙で、2,4倍、5年以上で3.2倍、リンパ腫の危険が高くなると報告されています。
猫の口の中の扁平上皮癌にも、受動喫煙の影響があるといわれています。


白い猫さんでは、
日光にあたることで、
耳や鼻、眼に扁平上皮癌が発生しやすくなるといわれています。

アスベストと犬の中皮腫
除草剤と膀胱の癌(特にスコテイッシュ・テリア)

④ウイルス
 パピローマウイルスによる、口唇付近のイボ(乳頭腫)
 猫白血病や猫エイズで、猫のリンパ腫の危険増加させます。

寄生虫
 寄生虫が食道の腫瘍に関連するといわれています。

⑥交尾
 犬が交尾でうつる腫瘍に可移植性性器腫瘍があります。

タバコをすう犬の画像??
http://www.youtube.com/watch?v=W4jiq8WJjZk