ベルどうぶつクリニックのブログ

東京都町田市にあるどうぶつ病院ベルどうぶつクリニックです

慢性腎臓病

血液検査で腎臓の数値が悪くなっているのが、
腎臓の機能が70%失われたときに数字となってでてきます。
つまり、血液検査で腎臓が悪いですねっていう段階では、2つある腎臓の機能が残り30%になってしまうくらい、腎臓が悪くなっているっていうことです。

症状は
 よく水を飲む
 透明な水のような尿をたくさんする(多飲多尿)
 進行しますと、
 よく吐く
 食欲がなくなる
 口臭が強くなる

 さらに末期になりますと
 やせてくる
 尿がでなくなる
 嘔吐や下痢
 元気食欲がなくなる

 尿毒症になると
  尿がまったくでない
  極度の脱水
  けいれん、昏睡の神経症

診断
 血液検査
 尿検査
 血圧測定
 画像診断
 
治療
 リンを控えたフード
 リン吸着剤
 高血圧なら血圧を下げる薬
 静脈や皮下補液により脱水の改善
 制吐剤
 貧血が悪化する場合は、エリスロポエチン注射
 低カリウムの場合はカリウムの補給
 
腎臓にダイレクトにきく特効薬はありません。徐々に進んでいく慢性疾患です。
ヒトと違って血液、腹膜透析という治療法は一般的ではありません。
治療は、食事療法や対処療法が中心となります。完治は望めませんが、進行を遅らせ、ネコちゃんのQOL(生活の質)を改善しストレスを減らして、生存期間の延長を維持することが目的となります。


[箱根の寄木細工)